2025年の最低賃金改定で全国加重平均が1,121円となり、前年比66円増という過去最大の引き上げ幅を記録しました。「賃上げはしたいが、人件費の増加をどう吸収すればいいか」——そんな問いを抱えている経営者は少なくないはずです。

業務改善助成金は、まさにその課題に応える制度です。事業場内の最低賃金を引き上げたうえで設備投資を行うと、その費用の最大80%・最大600万円を国が助成してくれます。令和8年度はコース構成が3種類に再編され、30円コースが廃止されるなど制度内容が大きく変わります。申請期間も9月に集中する見込みのため、今から動き出しておく必要があります。

本記事では、KT社会保険労務士事務所が制度の基本から令和8年度の変更点、申請フロー、今すべき準備まで実務的な視点で解説します。

業務改善助成金とは?制度の基本

業務改善助成金は、事業場内の最低賃金を引き上げ、生産性向上につながる設備投資を行った中小企業・小規模事業者に対して、投資費用の一部を国が助成する制度です。賃上げと業務効率化をセットで進められる点が、多くの中小企業から注目される理由です。

制度の仕組みを理解する

助成率は最大4/5、助成上限額は最大600万円。最低賃金の引き上げを実施し、生産性向上に資する設備を導入することが、助成の条件です。賃金引き上げ幅・引き上げ対象者数・事業場の規模などの条件によって、受けられる助成額は変わります。

令和8年度の当初予算案は21億円(2025年12月26日閣議決定)で、前年度当初予算15億円から約40%増。なお、令和7年度は当初15億円に対して補正予算352億円が追加されており、令和8年度も補正予算での拡充が見込まれています。

自社の賃金状況と照らし合わせながら、活用の可能性を一度確認してみてください。

対象となる中小企業・小規模事業者の要件

「自社は使えるのか?」——まずそこから整理しましょう。令和8年度の対象要件は、事業場内最低賃金(その事業場で最も低い賃金)が令和8年度地域別最低賃金(都道府県ごとに定められた最低賃金)未満の中小企業・小規模事業者となる見込みです(2025年12月26日閣議決定の予算案に基づく。正式確定は予算成立後の2026年4月以降)。

業種は問わず、飲食業・介護・建設業・製造業・サービス業など幅広い事業者が申請できます。特に従業員30人以下の小規模事業者は助成率が優遇されており、規模が小さい会社ほど手厚い支援を受けやすい設計になっています。

まずは自社の事業場内最低賃金と地域別最低賃金を照らし合わせて、対象となりうるかを確認するところから始めましょう。

助成の対象になる設備投資の種類

対象となる設備は「生産性向上に資するもの」とされており、機械設備・業務用システム・車両など業種を問わず幅広い品目が含まれます(厚生労働省「令和7年度業務改善助成金のご案内」参照)。

業種別の代表例を挙げると、飲食業ではPOSレジや調理機器、介護・福祉では業務管理システムや介護ロボット、建設業では省力化機械や測量機器、製造業では自動化設備などが対象です。日常の業務改善のために検討していた設備が、そのまま助成対象になるケースも珍しくありません。

導入を検討している設備があれば、申請前に管轄の都道府県労働局またはKT社会保険労務士事務所にお気軽にご相談ください。

令和8年度はここが変わった3つのポイント

令和8年度の業務改善助成金は、30円コースの廃止・申請期間の9月集中・助成率区分の見直しという3つの変更が予定されています。令和7年度と比較してコース構成が大きく変わるため、これまで制度を活用してきた事業者様も、一度内容を整理しておく必要があります。

30円コース廃止と3コース制への再編

令和8年度から、コース構成が令和7年度の4コース制から3コース制へ再編される予定です。令和7年度は「30円・45円・60円・90円」の4段階でしたが、令和8年度は「50円・70円・90円」の3コースになる見込みです。

最も影響が大きいのは、最低コースが30円から50円に引き上げられる点。これまで30円コースで申請していた事業者様は、令和8年度から50円以上の賃金引き上げが必要になります。「わずか20円の差」と感じるかもしれませんが、経営への影響は決して軽くありません。

自社の賃金状況を早めに確認し、どのコースに該当するかを整理しておきましょう。以下の表で、令和7年度と令和8年度(予算案)のコース内容を比較できます。

業務改善助成金 コース別比較表
令和7年度(確定)と令和8年度(予算案)の変更点
項目 令和7年度(4コース) 令和8年度予算案(3コース)
コース1 30円コース
上限 30~130万円
50円コースNEW
上限 40~130万円
コース2 45円コース
上限 45~180万円
70円コースNEW
上限 50~300万円
コース3 60円コース
上限 60~300万円
廃止(統合)
コース4 90円コース
上限 90~600万円
90円コース
上限 100~600万円
区分 令和7年度 令和8年度予算案
高い助成率 4/5
(1,000円未満)
4/5
1,050円未満)
通常の助成率 3/4
(1,000円以上)
3/4
1,050円以上)
※ 助成上限額は引き上げる労働者数・事業場規模(30人未満/以上)により変動します。上記は30人未満事業場の範囲です。
※ 令和8年度の内容は予算案に基づく情報であり、正式決定後に変更される可能性があります。
※ 10人以上の上限額区分は特例事業者が対象です。

申請期間が9月に集中化される影響と対策

令和8年度は申請受付が2026年9月1日開始に集中する見込みです。令和7年度のように通年で申請できる形とは異なり、受付開始直後に申請が殺到することが予想されます。

準備が遅れると、審査の混雑や書類不備による遅延リスクが高まります。KT社会保険労務士事務所の経験では、申請がスムーズに進むケースの多くが、受付開始の3〜6か月前から動き始めているという共通点があります。

9月までに取り組んでおきたい準備は、事業場内最低賃金と地域別最低賃金(都道府県ごとの最低賃金)の差額確認、導入を検討している設備の情報収集と見積もり依頼、就業規則の賃金規定の内容確認と整備——この3点です。「まだ時間がある」と感じる今こそ、動き始めるタイミングです。

助成率の区分が1,050円基準に見直し

令和8年度から、助成率の区分基準が事業場内最低賃金1,050円を目安に見直される予定です。助成率は、事業場の最低賃金が地域別最低賃金との比較でどのラインにあるかによって決まります。

たとえば東京都の地域別最低賃金は現在1,226円(令和7年度地域別最低賃金、2025年10月3日発効。出典:東京労働局)ですが、地方の事業場では1,050円に近いケースも少なくありません。自社の事業場内最低賃金がどのラインにあるかを把握しておくことが、受けられる助成率の確認につながります。

なお、令和8年度の制度詳細は予算案段階の情報です。正式な内容は予算成立後(2026年4月以降)に厚生労働省の公表情報をご確認ください。

対象事業場の拡大で申請しやすくなる理由

令和8年度の変更では、対象事業場の範囲が広がる方向で検討されています。これまで「事業場内最低賃金が地域別最低賃金より一定額以下」という条件に該当しなかった事業者様も、新たに申請対象になる可能性があります。

令和8年度の業務改善助成金の当初予算案は21億円(概算要求額は35億円)で、前年度当初予算15億円から増額されています(出典:厚生労働省 令和8年度予算案主要事項)。「以前に確認したら対象外だった」という事業者様も、令和8年度は改めて確認する価値があります。

コース別の助成上限額と助成率はいくら?

50円・70円・90円の3コースそれぞれの助成上限額と助成率を整理します。助成額はコースと賃上げ対象人数によって変わるため、自社の条件と照らし合わせながら確認していきましょう。

50円・70円・90円コースの助成上限額一覧

令和8年度(予算案段階)では、コースは50円・70円・90円の3種類に再編される予定です(出典:やまがみ社会保険労務士事務所「令和8年度業務改善助成金改正情報」2025年12月)。助成上限額はコースと賃上げ対象の労働者数によって細かく変わり、30人未満の小規模事業場はより手厚い助成を受けられます。

たとえば、30人未満の事業場が90円コースを申請し、賃上げ対象が10人以上(一定要件を充足)の場合、助成上限額は最大600万円。賃上げ対象が8人以上なら上限450万円、1人なら上限100万円と、対象人数によって大きく変わります。70円コースでは賃上げ対象10人以上(要件充足時)で上限300万円、50円コースでは同じく10人以上(要件充足時)で上限130万円が目安です。

コースと賃上げ対象人数ごとの助成上限額の目安を、以下の一覧表で確認してみてください。

令和8年度予算案ベース(参考情報)
業務改善助成金 助成上限額一覧
コース別 / 賃上げ対象労働者数別(30人未満の事業場)
賃上げ対象
労働者数
50円コース 70円コース 90円コース
1人 40万円 50万円 100万円
2~3人 70万円 100万円 240万円
4~5人 70万円 130万円 270万円
6~7人 90万円 180万円 360万円
8人以上 110万円 230万円 450万円
10人以上 ※ 130万円 300万円 600万円
※ 10人以上の上限額は、一定の要件を満たした場合に適用されます。
出典:やまがみ社会保険労務士事務所「令和8年度業務改善助成金改正情報」(2025年12月)をもとに作成 / 正式な内容は厚生労働省の公表をご確認ください

助成率の計算方法と自己負担の目安

業務改善助成金の助成率は、令和8年度(予算案段階)では事業場内最低賃金の水準によって80%または75%が適用されます。1,050円未満の場合は80%、1,050円以上の場合は75%が目安です(令和7年度の基準1,000円から変更予定)。

設備投資にかかった費用の大部分を国が負担してくれる設計で、自己負担を大幅に抑えられます。100万円の業務改善設備を導入した場合、助成率80%なら助成額は80万円、自己負担は20万円程度。助成率75%のケースでも、自己負担は25万円程度に収まります。

支給額は「設備投資額×助成率」と「助成上限額」を比較して、いずれか低い方が適用されます。自社の賃金状況と賃上げ対象人数を組み合わせて、おおよその受給額を試算しておきましょう。

自社はいくら受け取れる?金額の計算例

実際にどのくらい受け取れるか、2つのモデルケースでイメージしてみましょう。

【モデルケース①】従業員20名・飲食業・70円コース申請 全従業員20名を賃上げ対象(10人以上・一定要件充足)とした場合、助成上限額は300万円です。事業場内最低賃金が1,050円未満で助成率80%を適用すると、設備投資300万円×80%=240万円。上限額(300万円)の範囲内のため、助成額は240万円が目安となります。自己負担は60万円程度となり、POSシステムや調理機器の導入コストを大きく軽減できます。

【モデルケース②】従業員15名・建設業・50円コース申請 全従業員15名を賃上げ対象(10人以上・一定要件充足)とした場合、助成上限額は130万円です。事業場内最低賃金が1,050円以上で助成率75%を適用すると、設備投資150万円×75%=112万円。上限額(130万円)の範囲内のため、助成額は112万円が目安となります。現場管理システムや安全管理ツールの導入費用として活用でき、業務効率化と賃上げを同時に実現できます。

なお、10人以上の上限額区分の適用には一定の要件があります。あくまで参考の目安となる金額ですので、正確な助成額の確認や申請準備については、KT社会保険労務士事務所にお気軽にご相談ください。

申請から受給までの流れと注意点

業務改善助成金は、交付申請から助成金受領まで5つのステップを経て進む制度です。申請フローをあらかじめ把握しておくことで、準備が整いやすくなります。特に「交付決定通知が届く前に設備を購入すると助成の対象外になる」という点は、多くの方が見落としやすい重要なポイントです。

業務改善助成金|申請から受給までの5ステップ
1
交付申請
2
交付決定
3
設備購入・
賃上げ実施
4
支給申請
5
助成金受領
※ 注意:交付決定通知が届く前に設備を購入すると、助成の対象外となります。必ずSTEP2の交付決定後に事業を開始してください。

交付申請から助成金受領までの5ステップ

助成金を受け取るまでの流れは、次の5つのステップで進みます。まず①交付申請として事業計画書・申請書類一式を管轄の都道府県労働局に提出し、②交付決定として労働局による審査が完了すると交付決定通知書が届きます。③通知受領後に設備を購入し、賃金を引き上げます。④事業完了日から1か月以内(または翌年度4月10日のいずれか早い日)に支払申請書と実績報告書を提出し、⑤最終審査を経て、助成金が指定の口座に支給されます。

この5つの順序を守ることが、助成金をスムーズに受け取るための大前提です。

交付決定前の設備購入は対象外になる

実務でも通知前に発注を済ませてしまい、助成対象外になるケースをよく見かけます。「交付決定が来る前に設備を買ってしまう」のは、取り返しのつかない失敗パターンです。

ただし、「発注(注文)」自体は交付決定前でも差し支えないとされています。問題になるのは交付決定前の「納品・設置・支払い」です。発注後は必ず通知書を受け取ってから納品に進むよう、取引先にも確認しておきましょう。

設備購入のタイミングで助成対象が変わる
× 助成対象外 交付決定前に 納品・設置・支払い 全額自己負担になる
助成対象 交付決定後に 納品・設置・支払い 費用の一部が助成される
※「発注(注文)」自体は交付決定前でも可能です。問題になるのは交付決定前の「納品・設置・支払い」です。必ず交付決定通知を受け取ってから納品に進めましょう。

書類作成で詰まりやすいポイントと対処法

申請書類でよくあるつまずきが、就業規則の整備漏れと賃金台帳の準備不足です。就業規則には賃上げ後の賃金規定の記載が必要で、賃金台帳は最新の状況が反映されているかどうかが審査で確認されます。事前に内容を整えておくことで、申請書類の不備を防ぐことができます。

令和8年度の申請期間が短い理由と注意点

令和8年度の申請受付は2026年9月1日開始の見込みで、制度のコース再編によるスケジュール調整の影響で、例年より受付期間が短くなります。9月の受付開始直後は審査が集中しやすい状況です。就業規則の確認・設備選定など、できることから少しずつ動き始めておきましょう。

9月の申請前に今から動くべき理由と準備

9月の申請開始前に整えておくべき準備が3つあります。就業規則・賃金規定の整備、助成対象設備の選定、そして賃金引き上げのシミュレーションです。

KT社会保険労務士事務所の申請支援経験では、3〜6か月前から準備を始めたケースほど申請がうまくいく傾向があります。令和8年度は9月に受付が集中する見込みのため、審査が込み合う前に早めに動き出すことが、確実な受給への近道です。

業務改善助成金 令和8年度
申請準備スケジュール
2026年2月~9月 申請開始までの準備タイムライン
▼ 準備の流れ ▼
NOW
2~3月
現状把握・情報収集
賃金台帳を確認し、事業場内最低賃金を正確に把握。令和8年度の制度変更点(コース再編・助成率変更等)の情報を収集する。
4月
就業規則・賃金規程の見直し・整備
就業規則や賃金規程が最新の法令に適合しているか確認し、不備があれば改定。雇用契約書・出勤簿の整備も同時に進める。
5月
助成対象設備の選定・リサーチ
生産性向上につながる設備(機械設備・POSレジ・業務システム等)を具体的にリストアップ。導入目的と効果を明確にする。
6月
相見積もりの取得(2社以上)
選定した設備について2社以上から見積もりを取得。適正価格であることを示す資料を準備する。
見積もりの取得には時間がかかるため、早めの依頼がポイントです。
7月
賃金引き上げシミュレーション・資金計画
引き上げ額(50円/70円/90円コース)と対象人数を検討し、人件費増加分と助成金受給額のバランスをシミュレーションする。
8月
申請書類の準備・最終確認
交付申請書・事業実施計画書を作成。設備投資の目的や生産性向上の根拠を具体的に記載し、添付書類を漏れなく揃える。
社労士等の専門家への相談は、募集開始直前は混み合うためこの時期までに完了推奨。
GOAL
9月
申請開始(9月1日~)
管轄の都道府県労働局へ交付申請書を提出。受付期間は11月末日まで(地域により異なる)。早期提出で審査の混雑を回避。

就業規則・賃金規定を今のうちに整備する

申請直前になって就業規則の不備が発覚し、慌てて対応するケースは実務でも後を絶ちません。業務改善助成金では、賃金規定が就業規則に適切に記載されているかを確認される場合があるため、今のうちに内容を見直しておくことが大切です。

就業規則の整備は、助成金対策だけにとどまらないメリットがあります。従業員との労務トラブルの予防や、採用・定着の強化にも効果があり、「助成金の準備のついでに整えておく」という発想で取り組むと、会社全体の労務環境が一段と整います。

助成対象になる設備の選び方と確認ポイント

助成対象となる設備は「生産性向上に資するもの」が条件です。機械設備・業務用システム・車両などが対象に含まれる一方、消耗品や単純な修繕は原則として対象外となります。なお、パソコン・タブレット等は原則として対象外ですが、物価高騰等の影響を受けた特例事業者に該当する場合は対象となることがあります(厚生労働省「令和7年度業務改善助成金のご案内」/令和8年度は予算案段階での情報)。

製造業では自動化機械や検査機器、飲食業では券売機やPOSシステム、介護・医療分野では介護支援ソフトや記録管理システムなどが該当するケースがあります。「この設備は対象になるのか」と迷ったときは、購入前に都道府県労働局へ事前確認することをお勧めします。確認なく購入してしまうと対象外になる可能性があるため、事前の一手が重要です。

社労士に依頼する費用と期待できる効果

社会保険労務士への申請依頼費用は、一般的に着手金と成功報酬の組み合わせが多い傾向です。着手金は数万円程度から、成功報酬は助成金受給額の10〜20%程度が目安とされています(事務所・支援内容によって異なります)。

自分で申請を進めると、書類作成の手間や不備リスクが伴います。特に「交付決定前に設備を購入してしまった」というミスは取り返しがつかず、受給できなくなるケースも起きています。助成上限額が最大600万円であることを踏まえると、専門家に依頼してミスなく受給できる体制を整えることは、費用対効果の面でも合理的な選択です。

9月申請に備えた準備チェックリスト

9月の申請に向けて、今から動ける準備をまとめました。「自分はどこまで進んでいるか」を確認しながら、一つずつ着実に整えていきましょう。

  • 事業場内最低賃金の確認:現在の事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額を把握する
  • コースの選定:令和8年度は50円・70円・90円の3コースに再編される予定(2025年12月26日閣議決定の予算案ベース。正式確定は令和8年9月以降の交付要綱で確認)。自社の賃金状況に合うコースを事前に確認する
  • 対象設備の選定と見積取得:導入を検討している設備が助成対象になるかを確認し、業者から見積もりを入手する
  • 就業規則・賃金規定の整備:賃金規定の記載内容を見直し、必要があれば改訂・従業員への周知を行う
  • 賃金引き上げシミュレーション:コースごとの賃金引き上げ後の人件費増加分を試算し、経営への影響を確認する
  • 社労士への事前相談:申請要件・書類の準備状況・設備の対象可否などを専門家に確認してもらう

準備できているところから順に取り組んでいただくだけで、9月の申請開始直後にスムーズに動き出せます。KT社会保険労務士事務所では、業務改善助成金の申請サポートをはじめ、就業規則の整備や賃金制度の見直しもご支援しています。

よくある質問(業務改善助成金)

Q. 令和8年度は30円コースが使えない?他のコースは?

令和8年度の予算案では30円コースが廃止され、50円・70円・90円の3コースに再編される予定です。令和7年度に30円コースを申請していた事業者様も、令和8年度は50円コース以上での申請が必要になる見込みです。詳細は予算成立後(2026年4月以降)に厚生労働省の公表情報をご確認ください。

Q. 申請はいつから?9月まで何をすればいい?

令和8年度の申請受付は2026年9月1日開始の見込みです。それまでに、事業場内最低賃金の確認・導入設備の選定・就業規則の整備・賃金引き上げ額のシミュレーションを進めておくことをお勧めします。社労士への早めの相談が、確実な受給への近道となります。

Q. 社労士に頼むといくら費用がかかる?

社労士への依頼費用は事務所や支援内容によって異なりますが、一般的に着手金と成功報酬の組み合わせが多い傾向があります。助成金額が最大600万円であることを踏まえると、専門家に依頼してミスなく受給できる体制を整える方が、費用対効果の面でも合理的です。まずは無料相談でご確認ください。

Q. 過去に受給済みでも再度申請できる?

業務改善助成金は毎年度ごとの制度であり、過去に受給済みの事業者でも要件を満たせば再度申請が可能です。ただし、同一の設備投資を重複して申請することはできません。令和8年度に改めて生産性向上を目的とした設備投資を計画している場合は、ぜひ申請をご検討ください。

Q. 令和8年度の制度はいつ正式に確定する?

令和8年度の業務改善助成金の制度詳細は、2025年12月26日の閣議決定を経た予算案に基づいており、正式確定は予算成立後の2026年4月以降となる見込みです。本記事の情報は2026年2月時点のものであるため、申請前に厚生労働省または都道府県労働局の最新情報をご確認ください。

まとめ

業務改善助成金は、事業場内最低賃金の引き上げと設備投資をセットで行うことで、最大600万円・最大80%の助成を受けられる中小企業向けの制度です。令和8年度はコースが50円・70円・90円の3種類に再編され、申請受付は2026年9月1日開始の見込みと、変更点が多い年度となります。最後に、本記事の重要なポイントを3つにまとめます。

  • 令和8年度から30円コースが廃止され、コース構成は50円・70円・90円の3種類に再編されるため、令和7年度に30円コースで申請していた事業者は令和8年度から50円以上の賃金引き上げが必要になる
  • 助成率は事業場内最低賃金が1,050円未満の場合80%、1,050円以上の場合75%が適用され、設備投資額に対して大部分を国が負担する設計になっている
  • 申請受付は2026年9月1日開始の見込みで審査が集中しやすいため、就業規則の整備・設備の選定・賃金シミュレーションの3つを今から着手しておくことが確実な受給への近道となる

令和8年度の業務改善助成金は、賃上げの負担を国の支援で軽減しながら業務効率化を同時に実現できる、中小企業にとって活用価値の高い制度です。9月の申請開始まで数か月の準備期間がある今こそ、動き出すタイミングです。制度の要件確認から書類準備・設備選定まで、KT社会保険労務士事務所がトータルでサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。


本記事はKT社会保険労務士事務所が2026年2月時点の情報をもとに作成しています。制度の詳細は予算成立後に変更になる可能性があります。最新情報は厚生労働省または管轄の都道府県労働局にてご確認ください。業務改善助成金の申請や準備についてのご相談は、お気軽にKT社会保険労務士事務所までお問い合わせください。

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